日本の住宅事情の実態

“おもいで”を語る前に、日本の住宅事情の実態を簡単に説明しておきたいと思います。

日本の世帯数は、2015年度より減少に転じ、今後は高齢者単身世帯と未婚者世帯が増加することで、空き家が加速的に増加すると報告されています。(総務省)


2014年度の住宅総数6,063万戸に対し、空き家の数は820万戸(13.5%)、対前年比63万戸増(8.3%増)となり、どこの地域においても目立ち始めています。尚、空き家率全国ワースト地域の1位は山梨(17.2%)、2位愛媛(16.9%)、3位高知(16.8%)で、約6軒に1軒が空き家というのが実態ですが、この数は今後更に増加するものと思われます。

中古住宅の流通市場は、イギリス(88.8%)、アメリカ(77.6%)、日本13.5%

住宅の滅失平均年数は、イギリス(80.6年)、アメリカ(66.6年)、日本27.0年

住宅リフォーム率は、ドイツ(76.8%)、イギリス(57.2%)、日本28.1%

※データ

つまり、住宅の再利用や長寿命化を行うことで、空き家や空室は減り、経済的にもエコ的にも有効であることは、今や周知の事実ではあります。ただし、どこにでも家を建てたがる住宅メーカーの精神論経営や新築を好む日本人の風習そのものが阻害要因となっているのも事実なのです。

上記の住宅事情の問題解決と同時に地域貢献を行う事業を、私達は”おもいで”リノベーションと称した活動として、積極的に取り組んでまいります。

①メリット VS デメリット

当たり前ではありますが、一番のメリットは、“新築よりも安く買える”ということにつきます。また、価格よりも中古住宅がお買得な本当の理由は、“自由に空間(間取り)を変えられる”という点です。

建物の構造にもよりますが、料理好きの人はキッチンスペースを拡張してプロ仕様にも出来ます。


また、知人や友達を数多く招く人は、こだわりのダイニングや特別なパーティールームをつくることも出来ます。

その中でも特にオススメしたいのは浴室です。建売住宅の浴室は規格が定められている為、狭い浴室が一般的ですが、予算に応じては、高級ホテルのような広く優雅な浴室を自宅で愉しむことも出来ます。

また、素材の経年変化でしか表現できないヴィンテージ感を目立たせることで味わい深い空間をつくることも出来ます。


いいことだらけのようですが、当然デメリットもあります。古い建物であることはわかっていますが、目に見えない劣化状況をどこまで把握できるか、という点においては専門家でないと発見できないこともあり、購入後に様々なトラブルへ発展したり、想定外の補修費用が必要となるケースもあります。

最近では法律や融資条件による縛りも厳しくなってきており、一定の品質保証は確保できるようですが、念のために専門家に事前調査を依頼するのも良いかと思います。当然、ご依頼を頂ければ、私達も専門家の一人として全力でサポート致します。

以上のように、中古住宅は魅力的な反面、様々な落とし穴もある為、売り主だけの意見を聞くのではなく、独自に専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

また、住宅はやり直しがきかない買い物であり、その上で自分好みの家を射止めるのは簡単なことではありません。

家全体を買うと考えるのではなく、その中身、つまり自分好みの居心地良い空間を買うという考え方を持つことで、選択基準が変わる可能性もあります。住まい選びは、気苦労の多い大変なイベントではありますが、完成時の喜びと充実感はその後の人生において、貴重な“おもいで”になるものと思います。

My Renovationとは、”夢を追いかけるなら、たやすくあきらめちゃだめさ”ということです。

また、賃貸集合住宅(賃貸マンション・アパート)の空室問題も深刻です。現在、全国における貸室の空室数は409万室、空室率の全国平均は23%、約5室に1室が空室で、地方都市においては40%、3室に1室が空室の地域も存在します。このような状況においても、新築住宅と新築アパートの着工件数は増加している為、当然に空き家と空室は増え続けています。


このような社会変化にも関わらず、各ハウスメーカーは、量産型ロボットのようなチープな家を大量に排出し続け、それを得ることが夢や目標であるかのように洗脳して、世間の購買意欲を煽り続けています。

では、どうすれば良いのか?その解決策は、以下の海外との比較データから紐解くことができます。

②これぞ”買い”。推奨中古住宅の特徴とは?

推奨物件の前に、住宅を選ぶ場合、広さや価格よりも住む場所の選定が前提となる為、希望の間取りや予算が決まっていても、対象エリアに意中の物件があるとは限りません。よって、すぐに希望の物件が見つかる人もいれば、1年以上待っても出てこないこともある為、忍耐強さと同時に妥協も必要です。

更に、リフォーム済として販売されている物件は、その費用を含んだ価格となっている為、改装を前提に購入を考えている人には、無駄な負担となります。注意すべきことは、これだけではありませんが、中古住宅選びは、新築以上に難しいということを予め認識しておくことが必要です。


では、これぞ買い、と思われる物件の特徴ですが、良い物件を判断する場合の一般的な基準となる用途地域、前面道路や方角、建ペイ率、周辺環境などの基本項目に極端な支障がない場合、これも当たり前ですが“安い”ということにつきます。基本的に土地だけの相場価格程度であれば安いと判断して良いと思います。

次に、業者所有の物件ではなく、前住居者から直接購入できる物件は、業者利益やリフォーム費用が含まれないため、その分得になります。また、大幅な改装を考えているのであれば、建物の構造や間取りが改築や改装に向いている木造の物件が良いと思います。


結論としてこれぞ“買い”という物件は、ターゲットエリア内にある土地値よりも安くて改装自由度が高い物件という見立てになりますが、最終的には好みだと思いますので、あくまでも参考意見として考えてください。

尚、私達はInvestment事業として、物件購入のサポート業務を行っておりますので、具体的な計画を検討されているのであれば、気軽にご相談ください。

  ”おもいで”Renovation

“おもいで”とは摩訶不思議なもので、“おもいで”への入口は、視覚よりも嗅覚や聴覚から浮かび上がることが多いような気がします。そのメカニズムはよくわかりませんが、空間というテーマから“おもいで”を巡らせても、それらしい感情はなかなか湧いてきません。


ただ、幼少期を過ごした家や盆暮れを過ごした田舎の家、そして、そこに当たり前のようにいた、今はもういない大切な人達。懐かしくも物悲しい想いと共に、その当時の空間が蘇るのは私だけでしょうか・・・。

おもいでリノベーション

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