始まりは法然から

浄土宗の開祖法然が13歳で比叡山に入山し修行を積んだ後、この地で草庵を営んだことが起源(1175年)だとされています。

知恩院(ちおんいん)

超巨大な山門(国宝)

知恩院の特徴と言えば、やはりこの巨大な山門、圧倒されます。

国内の木造建築としては最大級の山門で二重構造となっており、国宝に指定されています。規模は高さ24メートル、横幅50メートル・・・。いまいちピンと来ないのでこの大きさを現代の建築規模に例えると、6階建て40世帯のワンルームマンション並の大きさなんです。なんともビッグ!! さらに建築スタイルで例えると、お隣の青蓮院が天皇家・公家特有の線の細い雅(みやび)た「柔」なら、こちらは武家のゴツゴツと筋肉質のまさに「剛」と言えるでしょう。

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御所を監視する役割を持っていた?

浄土宗を信仰していた徳川家康により寺域は拡大されました。東山という御所を見下ろせる場所にあることから、徳川幕府の権勢を誇示し、御所を牽制するという役割もあったようです。

開山の法然の廟堂だけでなく、徳川三代の位牌を安置した権現堂もあり、京都中心部の二条城と共に、知恩院は徳川家の京都における重要な拠点としての役割を果たしていたのです。

隠れたトレイルランニングコース

京都の観光と言えば神社・仏閣ですが、実はそれだけではありません。3方を山に囲まれた京都盆地をぐるっと囲む(全長70km)ように整備されたトレイルランニングコースも、実は隠れた人気があるんです。「京都一周トレイルコース」の一部である「東山コース」は、東山の尾根に沿って走る道で、ちょうど知恩院と青蓮院の東側(裏側)に接続しています。整備と言っても、アスファルトではなく、ゴツゴツとしたでこぼこ道とアップダウンの激しい山道で十分な走り応えのあるコースです。四季折々の自然が美しい景色は、都会の喧噪から離れた静寂に包まれた「中世の京都」にタイムトリップしたかのようです。